2012年10月11日

クンバ・ドゥ・ファラフェル(Kuumba du Falafel)


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先日、ふらっと東京に行ってきました。
到着して、まずはおやつにファラフェルを食べに。




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ビールは必須。
パレスチナのタイベビール(TAYBEH BEER)




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ファラフェルプレート
ファラフェルにピタパン、フムス、そして大量の野菜!
想像以上にボリューミー。
なお、ファラフェルとはひよこ豆のペーストにコリアンダーや様々なスパイスを混ぜて揚げたもの。





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自由に盛り付けて完成!
余計な味が無く、とてもおいしい。



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レンテスープ
いわゆる豆のスープ。こちらも余計な味が無く、おいしい。
まさに求めていた味でした。
ところでレンテってレンティル(レンズ豆)のことでいいのかな?それとも別の豆?





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素朴ながらとても滋味深くおいしいし、ボリュームもしっかり。
とてもいいお店でした。
ただ、BGMの音量があまりにも大きすぎるのが気になったが(笑)

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東京都渋谷区神泉町23-1
03-6416-8396
営業時間
11:30〜14:30
17:30〜22:00(土曜は〜24:00、日曜は〜19:00)
無休

2012年10月03日

塩分ゼロの醤油「SOY-ZERO」への考察


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販売開始前から話題になっていたし、存在は知っていたが、最近さらに注目度が上がっているらしいので、自分なりにこの商品への考察をしてみた。
福萬醤油

この商品の概要としては、仕込みの使用する塩分をゼロにし、塩分を摂取せずに醤油の風味だけを料理につけることができるというもの。
今の不要で過剰な減塩ブームに乗っている商品としてはなかなか上手だなとは思う。

では、なぜこのような醤油風調味料を作ることができたかと言うことになる。

まずは本来の醤油の製法はを簡単に説明します。
ここでも分かりやすく解説してありますので、ぜひご覧下さい。
@大豆を蒸す。小麦を炒る。
Aこれらを麹菌と塩水と共に混ぜる。(もろみの完成)
Bもろみを十分に熟成させる(この過程で乳酸発酵、アルコール発酵が進む)
Cもろみから醤油を絞る(生揚げ醤油の完成)
D火入れする(醤油の完成)


このように醤油を製造する過程では麹菌や乳酸菌と言った微生物の力を使っているわけです。
麹菌は大豆や小麦のタンパク質をアミノ酸に変え、デンプンをグルコース(ぶどう糖)に変える。
アミノ酸はもちろん旨みの元になり、グルコースは乳酸菌のえさとなり、乳酸菌はグルコースを使い、生命活動を行うことにより乳酸を産生する。
この乳酸が醤油自体の旨み、香り、味となるほか、pHを下げ(つまり酸性にし)醤油自体に他の細菌類が繁殖しにくい菌叢と安定な状態を作り上げている。


では、今回問題にしたSOY-ZEROという商品ではどのように塩分ゼロの環境を作っているかというと、上記Aの過程で加える塩水の代わりに、醸造アルコールを加えていると言うことらしいのだ。
これにより、通常の濃い口醤油の熟成最終段階に近い安定な状態を作っているとのこと。
つまり、添加物は全く使用していないよう。
はじめはもっといかがわしい商品かと思っていたが、そこまででは無さそうだ。


しかしアルコールを添加すると少なからず酵母や乳酸菌の生育に影響があるのではないか?
という疑問が浮かんだ。
つーことで、問い合わせてみた。
結論としては、生育には問題ないらしく、その対策の一つとして、通常の麹菌ではなく塩分ゼロの仕込用に培養した麹菌を使用しているとのこと。
この麹菌はおそらく突然変異株(もしくはそれに近い変異株)であろう。
こういう変異株を食品や医療品に用いるケースは良くあること。
代表的な例としては某化学調味料メーカーの化学調味料。
あれは、サトウキビからその化学調味料の素を搾り取っているわけでは全くありませんよ。
実際は人工的に作られたグルタミン酸の産生能がある細菌(時には)をサトウキビから抽出した糖分(エサ)や種々のビタミン、無機質、薬品が含まれる培養液の中での発酵によりグルタミン酸が作られると言うもの。
ま、変異株を使うこと自体を一概に良いとも悪いとも言いませんが。


さて、あと気になるのは醸造期間の違いくらいだろうか?
ということで確認したのだが、この蔵で通常の濃い口醤油は7ヶ月で醸造しているそう。
そしてこのSOY-ZEROは4ヶ月で醸造可能との事。
これも一概に何が良いとか悪いではありませんが、醸造期間が短くできることにより、商品として売り出すまでの手間が省けるし、売る側としては一定のメリットはあるのでしょう。
ただし、熟成期間が短いと言うことは絶対的に味は劣るはずではある。

本来、醤油には塩は必須である。
塩が保存性を高め、その過程で乳酸菌、酵母がゆっくりと育つ。
そして徐々に熟成され、旨みが出て丸くなってくる。
保存性を高める目的であった塩もこの旨み、味わいを引き出す大きな手助けとなる。
こうして長い時間をかけて作られた真っ当な醤油は味も香りも最高のものに仕上がる。

これはアルコールを添加することによって作られた商品では絶対に出せないものだ。
発酵食品はあくまでちゃんと熟成してこそ。
この商品も一定の有用性はあるのだろうし、存在価値まで否定はしません。
しかし、本来日本人にとって塩分を排除する理由も全く無いわけです。

今回はあまりまとまらない記事になってしまったが、まぁ覚え書きまで^^;

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posted by 1031 at 00:32| Comment(8) | TrackBack(0) | 栄養学など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月27日

なぜマヨネーズは常温で保存できるのか 〜腐敗への考察 その2〜


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スーパーでマヨネーズが売っているのを見たことが無い人はいないでしょう。
そのマヨネーズは一体どこに売られていましたか?
おそらくはほぼ間違いなく常温で陳列されているはずです。
稀に冷蔵のケースに入れられている場合があるかもしれませんが、大手メーカーの商品は基本的に常温で置いてあるはずです。
マヨネーズを作ったことがある人なら分かっているとは思いますが、マヨネーズは生の卵を使っていて、加熱処理をしていません。
にもかかわらず、常温保存で半年から1年の賞味期限が設定されている(一般的な大手メーカー製品の場合)のはなぜだろうか。

これを知るには、まず「腐る」とはどういうことかを知って欲しいのだが、そのことに関しては以前記事にまとめたのでこちらも参考にして欲しい。

以前の記事にも書いたとおり、腐る(腐敗)と言うのは「何らかの形で空気中などに存在する細菌や酵母などが食品に付着し、その微生物が生命活動を行うために消費されたタンパク質、有機酸などが分解され、臭気等を有する物質を産生する過程」である。


では、マヨネーズの場合はどのようにして腐敗を防ぎ、保存性を高めているのだろうか。
断っておくが、もちろん保存料などが入っているわけではない(場合によっては入っている商品もあるかもしれないが、保存性が高い主な理由はこれではない)

そのためにはまずマヨネーズが一体どんなものから、どのようにして出来ているかを知る必要がある。
マヨネーズは卵黄に塩、こしょう、酢を合わせ、そこに油を混ぜながら乳化させて作る。
この乳化が重要なポイントで、マヨネーズの場合、水(この場合は酢)に油滴が安定に混ざり合って作られたエマルションである。
この安定なエマルションを作るための手助けとなるのが乳化剤の役割をしている卵黄中のレシチンである。
レシチンは両親媒性を有しているため、簡単に言うと、普通なら混ざり合わない水と油を混ぜることができる。
こちらで比較的簡単に分かりやすく説明されているので、あわせてご覧頂きたい。
ちなみに、両親媒性のある物質として、洗剤などに含まれる界面活性剤なども挙げられる。
洗剤の場合も同様に、含まれる界面活性剤が油(油汚れ)を水の中に取り込み、安定なミセルを形成することによって汚れを簡単に落とすことが出きるということ。

さて、マヨネーズの場合、卵黄によって酢の中に大量の油を安定に存在させることを可能にしているということになる。
この乳化によって油滴は酢の中で安定なミセルを形成するため、酸化から守られやすくなる。
これがまずマヨネーズが腐敗しにくい理由の一つ。
そしてもう一つ大きな要素があります。


それはの使用。
酢を使用することにより、食品のpH(ピーエイチ:水素イオン濃度)を下げ、これにより大半の菌類が生存しにくい状態を作っている。
pHを下げる、つまり酸性に近づけられれば、それだけ生存できる菌が減ることになり、腐敗の要因を大きく減らすことができるわけです。
余談ですが、pHをペーハーと呼ぶのはやや古い言い方です(笑)
近年では学会などでもピーエイチで統一されています。

このようにしてマヨネーズは安定な状態を維持しているため、常温でも保存性が非常に高いのである。
ただし、この「乳化」の状態は温度が下がりすぎると安定な状態を保てず、分離してしまう。
そうなると保存性は一気に下がってしまうので注意が必要。


さて、話は少し変わるが、pHを下げることによって保存性を高めている食品の中でも代表的なものに、漬物がある。
以前の記事にも書いたが、漬物は塩を添加することにより、水分活性を下げると同時に乳酸菌の力によって発酵もしている。
この発酵も食品の保存性を語る上では非常に重要であり、漬物などにおける乳酸菌の正常な生育により、乳酸が産生される。
この乳酸はもちろん酸性の物質であり、乳酸の産生により食品自体のpHが下がり、他の雑菌の生育が抑えられるのだ。
本当の漬物と言うのは大量の塩による脱水→水分活性の低下による腐敗の防止&発酵による保存性の上昇。
という素晴らしい自然の力があってこその保存食なのである。

そこでちょっと思い出して欲しい。
ちょっと前に野菜の浅漬けで起こった食中毒事件。
浅漬けというのは乳酸発酵による漬物とは実際似ても似つかない食べ物。
あんなものその日にさっと作ってその場で食うようなもので、商品として何日も保存させるようなものではないのです。と言うか塩も弱いし発酵もさせていないし、普通は保存が効きません。
それを長期保存させようと思えば、何かしらの添加物は必要になるし、万が一雑菌が混入した時には雑菌が繁殖しやすいのは当然のこと。
浅漬けに限らず、最近では塩分控えめの漬物が好まれている。
あんなもん漬物とは呼びたくないし、同じ土俵に上げて語りたくない食べ物。
漬物と言うのは本来保存食である。
保存食たるもの、かなりの量の塩は必要なのである。その塩の力や乳酸発酵により保存性が高まっているからこそ漬物は保存が出来るわけだ。
必要なものまで控えていいものなど作られるわけが無い。
現代まで培ってきた素晴らしい知恵を、バカの一つ覚えみたいな減塩ブームで消してはいけない。
食べ物は風土と共にあるのだから。
話がいろんな所に飛び火してしまった(笑)
今回はこれくらいにしておこう。

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posted by 1031 at 02:24| Comment(4) | TrackBack(0) | 栄養学など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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