2011年06月05日

foodは風土とともに。


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foodfood.jpg
少し前に読者の方からここの文章について僕の考えを聞かせて欲しいとのコメントをいただき、今回これを読んでみることにしました。
タイトルは僕が尊敬する幕内秀夫さんの言葉をお借りしました。
(幕内秀夫さんの講演会の記事はこちら)
(※今回は少し内容がマニアックです。)

非常に丁寧に、なおかつ長文で書いてあるので読破するのに時間がかかりました。
これを読んで思い浮かんだ人物像は、頭のいいアメリカ人か北欧人、もしくはそれらの考え(文献や文章)を踏襲した日本人あたり。(実際の人物像は分からないが、文章が英語を直訳したような不自然な部分が見受けられるため。)

始めにこの方の考え方全般についての僕の感想を申し上げると、
「肯定できる部分が多いが、否定したい部分もある。考え方としては良いかもしれないが、やや非現実的かつ理論的過ぎる部分がある。少し乱暴な言い方になるが、生きること(健康であること)が目的になってしまっている印象。」
といったところ。
もちろん考え方は人それぞれなので、どんな考え方であっても頭ごなしに否定することはしませ。なので、たとえこの方と僕が違う考え方であってもそれはそれでいいと思いますし、どちらが優れているかということではありません。僕個人がこれに対して思うことや違いを書いていこうと思いますので、その点を踏まえた上でお読み下さい。


では文章を引用しつつ、考察をしていきましょう。




白砂糖がたっぷり入った清涼飲料水や缶コーヒー、また酵素の無い濃縮還元ジュースや
>フルーツの缶詰はなるべく控える。菓子類も量を減らす。

これは概ね賛成ですし、正しいと思いますが、この「酵素(エンザイム)」が非常に厄介。
近年ともすれば宗教的にもなりかねない酵素信仰が一部では見られますね。
酵素と言うのは生体内に無数に存在し、多くの代謝の触媒作用を担っています。
しかし加熱により失活(力を失う)しますし、その生体外での効力と言うのはまだまだ分からない部分が多いと言われています。ましてや生体内での代謝や酸化還元と同じにして考えてもらっては困ります。
しかも酵素はタンパク質なので、人間の胃液(約pH2の強酸性)で失活します。
仮に例を挙げると、タンパク質分解酵素が胃液で失活せずにその効力が最大限に発揮され続ければ、パイナップルやパパイヤなどのタンパク質分解酵素を多量に含む果物を生食した場合、人間の胃や腸は少なからず損傷を受けるでしょう。
そんなことが起こらないのは自明の通り。

ちょっと話が変わりますが、あれもそうですね、「ナットウキナーゼ」
ナットウキナーゼは血栓を溶かし、血液をさらさらにするといわれています。
事実、試験管内に血栓とナットウキナーゼを入れると、見事に血栓は溶けてしまいます。
しかし、あなたが食べた納豆は直接血管に入るのですか?消化はしないのですか?
そうです。ナットウキナーゼはタンパク質なので、体内で消化吸収を受け、アミノ酸になり、酵素とは似ても似つかぬ形で血液内に入ります。
つまり、納豆と血液サラサラの直接的な関連性は皆無です。
こういうおバカちゃんな考え方を鵜呑みにしないようにしましょうね。


>牛乳、乳製品を日常的にとるのは控える。
これにはほぼ100%賛成です。
長くなりそうなので詳しくはまた別に記事にするかもしれません。


>食卓塩はできるだけ使用しない。料理に使う塩は、ほ〜んの少し。
これには反対する部分が多いです。
僕は食卓塩(精製塩のこと?)を使うことには反対ですが、塩の量に関しては極端な場合を除き、制限する必要は無いと考えている。
だいたい、塩分というのは過剰摂取することが難しいものである。
料理に使う塩分が多すぎる場合には、塩辛くて食べられないし、よほどのことが無い限り過剰になることは無いように調節が出来ている。

日本人は昔から塩分を多く摂ってきたが、それは必要だったから。
食べ物を保存する知恵として、塩を使い、その過程で漬物、醤油、味噌といった保存食を作ってきた。
日本には諸外国に類を見ないほどの多種多様の保存食がある。
そのため古くから日本人の塩分摂取量は諸外国に比べて突出して多かった。

その昔、欧米諸国が1日平均8g程度の塩分摂取量であるところ、日本人の摂取量は20gとも30gとも言われていた。
近年では日本人の平均塩分摂取量は11〜12g程度に落ち着いているが、ではそれによって日本人は恩恵を受けたかというと、実はそんなことは全くない。
塩分の過剰摂取は高血圧の原因だと言われるが、そもそも高血圧は本態性(原因不明)が9割以上を占める。
塩分制限の効果があるかどうかは疑わしいものが多い。
また、仮に塩分の過剰摂取が日本人の高血圧の原因になっていたとしても、それは日本人にとっては仕方の無いことだったとも考えられる。
なぜなら、塩には体を温める効果がある。塩を取らなければ、この寒暖の差が激しい日本では生きていくことが難しかったのかもしれない。
塩を多量に摂取し、体を温めることによって、「たかが高血圧程度」で済んでいたとも考えられる。

今、バカの一つ覚えみたいな減塩指導、塩分制限により、日本人の平均塩分摂取量は少なくなってきた。しかしそれによって、むしろ悪性腫瘍をはじめ、そのほかの疾病が極端に増えていることは全く触れられていない。原因は様々あるにしろ、もっと広い目で体のことを見なければ、このバカの一つ覚えみたいな「薄かろう良かろう」という減塩志向は改善されないだろう。
おバカな厚生労働省もやたらと塩分のことだけを言いたがるが、それによっていい効果が出ていることなんてまったくないのにね。

そして減塩を信仰しすぎるあまり、本来多量の塩分を必要とする漬物類にまで塩分制限などと言い出し、挙句の果てに保存性が悪くなるからと、保存料や酸化防止剤を加えてしまう本末転倒ぶり。

食べ物はその土地とその土地の人間と密接に関わっています。
欧米諸国から持ってこられた栄養学なんぞを信じ込んで塩分の制限などをする必要は全くありません。
何度も言いますが、日本人に塩は必要です。

この筆者の方も頭はいいと思うのですが、今一つ食に関してはやや画一的な考え方しか出来ていないようです。


>昼と夜は、なるべく野菜や植物性の発酵食品、サラダをとりながら普通に食事をする。
>夕食時に果物をとる場合は、食事の前にとる。
>肉、魚料理、パスタなどには、常にサラダを添える。

日本人は欧米人とは違いますし、ましてや馬やゴリラじゃありません。そんなに生野菜や果物を気にして食べる必要はありません。
栄養が偏るんじゃない?などと少しでも思った方はこちらも読んでみて下さい。
もちろん、サラダが好きな人は食べればいいと思いますが、半強制的に食べさせられているようなら食べない方がましです。



>家庭では、週に3、4度は玄米ごはんを食べるようにする。
これも悪くは無いんだけどね・・・。
僕は玄米より断然白米の方がうまいと思うし、無理して玄米を食べることはオススメしない。
健康であることが目的であればそれもいいかと思いますが、「うまいメシ」を食べることも一つの楽しみでありますし、目的であると思います。

>発酵食品を混ぜ合わせて、そのまま食べるか、ごはんのおかずにする。
>例:納豆+キムチ

おいおい(笑)
食べ物は実験材料ではない。そしてfoodは風土だ。
そんなことだから味噌汁にヨーグルトなどとほざくのだ。



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すべてを書こうと思うととんでもなく長い文章になりそうなので、このくらいにしておきます。
だいたい理解はしていただけたと思うが、この筆者は頭はいいと思います。
しかし、食に対する考え方は疑問が残る点が多い。
食品を「栄養」という観点でしか見られていない気がするし、第一、「そんなことして料理がおいしいの?」と思うような記述がかなり多い。
もちろん、この考え方が悪いという意味ではありませんし、「食べ物は味よりも栄養が第一!体にいい食べ物万歳!」な方はいいと思います。
しかし、何度も繰り返しますが、食べ物は人間とその土地と気候など、様々な要素と密接に、そして複雑に関係しています。
必要な食べ物は画一的に「これがこれだけ必要」だと決められるものではありません。
欧米の考え方を持ち出して、「あれが不足している。これが過剰だ。」と決められるものではありません。
興味のある方は読んでみてもいいかと思いますが、個人的な考察としては到底実行できるものではないしといった印象。

もし他にも何か気になる健康情報、ダイエット法などありましたらぜひ教えてください!

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2011年05月15日

健康ブームはどこまでも。


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昨今の健康ブームについて改めて考えさせられる(そんな大袈裟なものではないが)ニュースを紹介します。

東京の渋谷にオープンしたこのお店
ここのニュースで、「夢のダイエットレストラン」として紹介されたわけだが・・・・。


以下にニュースの全文を紹介。





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おいしいものをお腹いっぱい食べて、痩せられる!? そんな夢のような“ダイエットレストラン”が渋谷に誕生! ワタリガニや仔牛のロースなどの豪華食材を使用しつつ、コース料理のメニューの合計が500キロカロリー以下という衝撃の“ダイエットメニュー”が味わえるということで、ダイエット中の女性はもちろん、“メタボ”に悩む中年男性などからも注目を集めそうだ。

5月13日(金)、西武渋谷店A館8階に「ナチュラルダイエットレストラン NODO」がオープン。日本ダイエット協会の戸田晴実会長がアドバイザーを務める同店では、独自の理論に基づいて調理された“低糖・低カロリー”メニューが食べられる、その名の通り“ダイエットレストラン”だ。中でも、ランチ(1500円〜)とディナー(2800円〜)で味わえるコース料理は、メインディッシュからデザートまでお腹いっぱい食べられて、なんと500キロカロリー以下(!)に抑えられているというのだから驚きだ。

例えば、ランチタイム限定の「リッチフルコース」(1ドリンク付き、2500円)では、まず、生ハムがのったボリューム満点の「パルマ産生ハムとたっぷり野菜のサラダ」(88キロカロリー・糖質1.5グラム)、豪華ワタリガニを使った「ワタリガニのミネストローネ」(42キロカロリー・糖質2.5グラム)が登場。そして、アンチョビ香るソースがアクセントの「季節の温野菜バーニャカウダソース」(60キロカロリー・糖質6グラム)、食物繊維豊富な「全粒粉のフォカッチャ」(94キロカロリー・糖質18グラム)と続き、ここまでだけでも結構なボリュームだ。

そのうえ、メインデッィシュとして、「仔牛ロースと山形野菜のグリル」(103キロカロリー・糖質3グラム)が登場(メインディッシュは「本日の鮮魚」も選択可)。脂肪の少ない仔牛肉を使用することで、およそ100キロカロリー程度に抑えられており、“ダイエット=肉を控える”という概念をくつがえす一品だ。さらに、デザートとして「カモミールティーのジュレとレモンソルベ」(34キロカロリー・糖質11グラム)まで味わえ、占めて421キロカロリー! 豪華食材をふんだんに使用したコース料理全6品が、本当に500キロカロリー以下で楽しめてしまうのだ。

ちなみに、同店のアドバイザーを務める戸田会長いわく、「このメニューを続ければ、1か月でマイナス3〜5キロも可能!」だとか。効果も味も申し分ない、夢の“ダイエットメニュー”を、是非あなたの舌で確かめてみて!


これってそんなに魅力的!?

近年の浅はかな健康ブームには辟易してしまいますが、またかと言う感じです。
結論から言うと、「家で作れよ。」です。

こんなただ焼いただけの肉や茹でただけの野菜だったら家でも作れるし、しかも安価にできていいと思うのだが、なぜかこういうお店も需要があるんですね。
もちろんお店に行く行かないは自由ですからそんなことはどうでもいいですが、料理に使っている材料などを見ても僕には到底見合った価値が感じられませんし、こういうものに疑問を感じない人が多いことがまた怖い。
ホームページのコンセプトを見ても、ありきたりで使い古された言葉をそれらしく謳ってるだけで、なんのポリシーも感じられないしね。
もちろんいわゆる「ヘルシー」な食事をすることを悪いといっているわけではありませんが、やはり家で食べられるようなものをありがたがる事に多少なりとも疑問を感じなければいけないと思います。
このお店に限らず、「味は落ちるけどカロリーを制限した食事」をわざわざ外食で食べて楽しいの?
それなら家で作って食べればいいでしょ?

ここで「家では完璧にカロリー計算が出来ないじゃないか」などという反論をお持ちの方はすでに頭の中が「栄養素(笑)」で埋め尽くされていますので、一度深呼吸してからじっくりとこちらの記事一覧を熟読していただけるといいと思います。

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posted by 1031 at 21:55| Comment(8) | TrackBack(0) | 栄養学など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月05日

好き嫌いは無くすな!


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(クリックで拡大)
少し前のことになりますが、地元の新聞にこんな記事が載りました。
またもやツッコミどころ満載の馬鹿げた記事です(笑)
興味のある方、余裕のある方はぜひ全文目を通していただきたいですが、特におかしな点に傍線を付けました。

>園児の嫌いな野菜トップ3はトマト、ピーマンと並んでナスだという。小学校入学前に食べ物の好き嫌いをなくすように努力している年長園児に、食育の専門家である井上奈緒同市三馬小栄養教諭は、ナスを細かく刻んで隔す料理「隠れんぼナスのラザニア」を教えた。

ここここでも言いましたが、色々な観点から言っても子供に好き嫌いがあるのは当たり前です。それが自分の身を守ることにもつながりますからね。
つまり好き嫌いがあるというのが正常であり、普通です。
大袈裟な言い方をすると、小さな頃から何の好き嫌いも無くクセのある野菜でも何でも食べられる方が異常です。(ま、害は無いけどね。)
それなのに、ナスを細かく刻んだ上にラザニアに隠し、チーズやミートソースで味を完全に分からなくしたものを食べて(ましてや変な既製品使ってたら最悪だね。)「ナスを食べた」ことになると勘違いしているのが甚だおかしい。
小さい頃には食べられなくても、本来ナスはおいしいものです。
こんなことをして本当の味を分からなくしては全く意味がありません。
もちろんこの料理自体がダメと言うことではなく、本当にナスをおいしく食べるためにこうしたのであれば文句はありません。
でもこれはそうではなく、ナス隠してを食べるためにわざわざこんな手の込んだことをしているわけですから無意味と言うほかありません。
こういう人って健康って理由だけで、味をおろそかにしてまでハンバーグにみじん切りの人参とかピーマン入れたり、ほうれん草入りのホットケーキ焼いたり、おから入りのクッキー焼いたりしそうだね(笑)
食育(という言葉は嫌いだが)の専門家がこんなことを本気でやっていてはお先真っ暗です。






>「ナスは紫色ですね。この紫をつくるナスニンという成分ががんを防ぐよ。」

だからなんだ。なんだと言うのか。
そんな栄養素などどうでもいい。
こういう人って食べ物を栄養と言うフィルターを通してしか見ることが出来ない人達なんでしょうね。
僕は野菜を「栄養があるから」とか「体にいいから」と言って食べることは本末転倒であると考えている。
ナスを調べたらナスニンという成分が見つかって、それががんを防ぐ効果があるということが分かったことは別にそれはそれでいいと思う。
でも、だからと言って体にいいからなどと言って野菜を食べることはおかしい。
それでは昔の人はがんにならないためにナスをたべたのか?もちろんそうではない。
(ある時期に)ナスしかなかったから、もしくはナスがおいしいから食べただけ。
栄養素などと言うバカな考え方は人間が後付した理論です。食事をするときに栄養など考えていては食事がマズくなるんですよね。
ただ、現代は必要以上に飽食の時代です。
よって、ある程度の理解と見識を持った上で体のことを考えて食事をすることはもちろん悪いことではありません。
こういうことも分からないから必要以上に動物性食品を悪だと言ったり、薄っぺらな知識だけでマクロビ(この言葉も嫌い)を実践しようとする人が増えるんでしょうね。


とにかく野菜なんて子供は嫌いなもんです。大人になればだいたいは食べられるようになりますし、たとえ少しくらい食べられない野菜があったって全然問題ない。
そんなことより、こういう風に本当の味を分からなくしたり、模造品を作る方がかなり問題です。
こんなことはなんの食育にもなっていませんが、この栄養教諭はそれすらも気付いていないんでしょうね。

知らない人のために一応説明しておくと、栄養教諭制度は平成17年に新設されたもので、学校栄養職員やいわゆる給食のおばちゃんとは一線を隔すもの。それだけに責任は大きいし、与えられた職務は重大なものだと思います。
つまり、国語の先生、数学の先生と全く同列で「栄養の先生」がいるわけですからね。
国語の先生が間違った漢字を教えていたらどうですか?
数学の先生が間違った公式を教えていたらどうですか?
そんな学校に子供を通わせたいですか?





ごはん.jpg
全国の間違った食育を教えている栄養の先生には子供のことを考えてもっと勉強してもらいたいものです。
子供には「栄養素」などと言うくだらないワケの分からんことを教える前に教えるべきことなど山ほどあります。
今一度「いただきます」の一言の持つ意味を教えることからはじめてはいかがだろう。


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posted by 1031 at 18:35| Comment(16) | TrackBack(0) | 栄養学など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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