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松山から南予方面へ向かい、内子町へ。
ここは内子駅からずっと山の方へ入ったとこにある宿。
実はつい最近まで町営の宿だったらしい。
今でも付近の住民の方々のみで運営されている。
人数にもよるが、一日に泊まれるのは3、4組が限界。
この日の宿泊者は僕一人だけでした。一泊二食付きで8500円。
夕食はこんな感じ。
決して豪華なものは出ませんが、味はすごくいいです。
地元の食材のみを使い、料理に使う醤油、酢などの調味料類もすべてこの内子町で作られたもの。
お酒も内子町で作られたもの。
なのでこの日「買った」ものは豆腐だけだそうです。この豆腐もこの地方で作られる堅豆腐だそうで、とてもおいしかった。白和えにも使っているみたい。
煮しめもそれぞれがとても丁寧に煮てあり、味もいい。余計な味がしないのはもちろんのこと、それぞれにちょうど良い塩梅で味付けしてある。
てんぷらは近くで採れた山菜類。
3つほど食べた後に写真を撮ってしまった。
よもぎ、穂じぞ、くずの花、びわの葉、みょうがの葉、つゆ草、どくだみ、ゴーヤの花、はこべ、モロヘイヤなど。
うどんもね。
シャーベットもうまい!
派手な料理はありませんが、料理のレベルは非常に高いと言えます。
そこらの旅館なんかと全く比べられないくらいいいものが食べられると思います。
女将さん(と便宜上言っておく)いわく、
「今、スローフードって言葉が流行ってきて、地元の食材を使った料理も注目されて雑誌の取材とかもよく来ているけど、私たちはそんなことは知らないんですよ(笑) なんせ、何十年も前からごく当たり前にやってたことですから・・・。」
他にもたくさん興味深い話を聞けましたが、やっぱり食べ物があるべき姿で出てくるというのは本当に素晴らしいことですね。
翌日の朝食。
このご飯は近くの水車で精米したお米を使っているらしい。胚芽が残っているのが特徴。
卵もあるし、卵かけご飯にしていただきました。
おいしいのでついつい3杯も食べてしまった。
奈良漬けうまい。こりゃたまらん。
「水車」がちょっと気になってので見に行くことにした。
宿からさらに20分ぐらい山の方へ歩いていくと・・・・
ありました。
稲が干されています。
棚田もあります。
古き良き時代から変わらぬ風景がありました。
やっぱり日本人ならまずは日本を知らないといけないですね。
念のため言っておきますが、驚くような絶品料理が出てくることはまずありません。
でも、真っ当な食材を真っ当な調味料を使って真っ当な調理法で出す宿(お店)なんてほんの一握りだと思います。
ごく当たり前のことをごく当たり前にこなしている所が少ないので、そういう意味ではとても貴重な宿だと思いました。
ごはんもうまいし、空気もうまい!いい宿に巡り合えました。
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2010年秋 四国の旅
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・すし一 〜鳴門海峡を見下ろす〜
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愛媛県喜多郡内子町石畳2877
0893-44-5730
調味料まで地もの。
本気になればできるんですね。
時代がここまで来てしまったから、というのは、
めんどくさがって真剣に取り組もうとしない人(私)の手軽な言い訳なんですね。
そして、最高のものをと 利尻の昆布、庄内の米、あっちの味噌にむこうの魚を揃えて
したり顔でいる料理人も、何か違うのかもしれないと思われてきました。
本当の、本来の生活なんてやっぱりムリなんでしょと思うのは、
そういう選択肢しかない場所を選んで暮らしているからなんですね。
お姉さんの言葉
「私たちはそんなことは知らないんですよ(笑)
なんせ、何十年も前からごく当たり前にやってたことですから・・・。」
これは謙遜だと思いますよ。
難しくない筈がないんです。
それを声高に言い立てるのを嫌って、なんでもなさそうに
していらっしゃるんだと思いました。
どんなに立派なことでも、音にも聞けよと掲げれば
押し付けがましく、居心地の良いサービスとは言えなくなりますね。
こういうところに、何も分からない都市の人間が押しかけるのも何か違うでしょうか?
でもそういう人たちにこそ、わかって欲しい?
むむ難しいところです。
あと卵のカゴがかわいいです。
確かにすべて地のものを使うのはできそうでなかなかできないですよね。
>最高のものをと 利尻の昆布、庄内の米、あっちの味噌にむこうの魚を・・・
これは僕もいつも疑問に思っています。
良くあるのが、寿司にゲランドとかマルドンの塩振っちゃうヤツです。確かにうまいかもしれませんが、日本の塩でいいと思うし、日本が誇る最高の調味料である醤油でもいいと思います。
おっしゃるとおり、こういう所に行ってしまう時点で僕自身もミーハーだと思います。しかし、日本にもまだまだこういう素晴らしい食文化があるということを知って欲しい、そして紹介したいと言う気持ちもとても大きいのが事実です。
言い出せばキリが無いですが、あえて言うならこれが本当の意味での「地産地消」なのでしょうね。