人気ブログランキングに参加しています。
バーニャのパンから夕暮れ時の仙台を経て次に向かうは、宮城県加美郡加美町。言ってしまえば田舎の方です(失礼)
目指すは「おりざの森」という農家民宿。
一面畑の中にあるこの民家と築120年以上にもなる母屋。
(ちなみにこの写真は翌朝撮ったものです。)
農家民宿「おりざの森」はこの母屋を改築したもの。
ちなみに宿泊は完全予約制で1日1組限定。
1泊2食付で7500円です。(一人で宿泊の場合は割り増し+500円)
また、すぐ隣には農家レストラン「ふみえはらはん」がある。
こちらは3日以上前からの完全予約制。
また定休日以外に1〜3月中旬、農繁期などは営業していないようです。
詳しくは問い合わせてみた方がいいでしょう。
こちらのレストランはこの家の渋谷文枝さんが経営しており、おりざの森の方は娘さんのわかなさんが経営しているそうです。
建物は非常に広々としている。文化財に指定されているため、中は完全禁煙。
虫の鳴く声を聞きながら夕食までしばし待つ・・・。
夕食です。民宿なので豪華絢爛ではないです。
でも、米、野菜など、すべてが無農薬自家製と言う風に、食べ物がそうあるべき姿で出てくるんです。
ここで「お兄ちゃんお酒飲む〜?」と文枝さん。
はい、もちろん頂きます!
まずは、プレミアムモルツ!
コレ大好きなんです!見透かされてる?(笑)
朝取れの枝豆とともに。
これ、豆本来の味わいがめちゃくちゃ強い。
至福の一時・・・♪
天上夢幻
同じ加美町にある蔵で造られたお酒。そのお酒がこの料理に合わないはずが無い。
しかし、このお酒・・・危険なくらいおいしい!
ややさっぱりとした酸を感じ、後味、香りとも最高!あっという間に瓶が空っぽ。
つるむらさきのお浸し
これ、すごくうまい。
野趣ある味わいも含め、野菜っておいしいんだなーとしみじみ感じられる一品。
日本酒との相性が良すぎて、もう嬉し過ぎ(笑)
あいこトマト
今朝取れたて。
程よい甘さとしっかりした濃い味わいと酸味。
うまいとしか言いようが無い。
なす、ピーマン、シソの葉の炒め物
旬の野菜をさっと炒め、軽く味付け。
想像はできますが、これまたうまい。余計なことをしないところにすごくセンスを感じる。
合鴨の燻製
最高にうまい!!!付け合せのルッコラ、イタリアンパセリ、生のかぼちゃも相性が良いし、しかもめちゃくちゃうまい。
そしてなかなかのボリュームです。
そしてこの合鴨も自家製。なんと雛を育てるところから。
育てると言っても、ここの米が合鴨農法の無農薬栽培なのだが、秋を過ぎ役目を終えた合鴨を潰し、ありがたく頂いているだけのこと。
最後まで食べてあげる事こそが本当の意味での感謝なのです。
これをかわいそうと言うのは論点が違います。
その季節にその土地で採れる野菜や米、最低限の肉類(家畜、家禽等)、そして自家製の漬物などなど・・・・。言ってみればこれが本当の本来の意味でのマクロビオティック。
どれもうまかった。素朴な中にもセンスある料理。
こういう料理を毎日食べたい。
まさに僕の求めているものと100%合致した料理でした。
幸せな気分になって眠りにつくのでした。
朝食も楽しみ(笑)
翌日の朝食
旬のものしか使わないこの潔さ。
なすの漬物ときゅうりのからし漬けがたまらなくうまい。
もちろんその他も全部うまいけど!
晩御飯でも思ったが、ごはんもうまい!
合鴨の説明でも書いたが、聞いてみると合鴨農法のササシグレだそう。ササシグレはササニシキの原種のようなもので、あまり一般に出回らないもの。
おひつにたっぷりありますが、おいしいしもったいなくて残せません。
野菜、米をはじめ、すべて育てるのには手がかかっているだろうに、それをすごいだろ〜とばかりにひけらかしたり、能書きをたれない所にも好感が持てる。もちろん聞けば丁寧に答えてくれますがね。
何度も言うが、ここは素晴らしかったです。僕の求めているものと100%合致した料理でした。ただ単に現代の健康ブームみたいな流行に乗っているだけの料理とは似ていて非なるものです。
本当の意味での野菜のうまさ、そして本当の豊かな食がここにはある。
ただ、料理に豪華さや派手さや高級食材を求める方にはオススメできません。
こんなことして地産池消、食育なんて言っちゃう愉快な会の方々にはぜひここを参考にしてもらいたいですね。
人気ブログランキングに参加しています。
2010年夏の東北地方+αの旅
・割烹一八(いっぱち) 〜名古屋から東京へ、東北へ〜
・会津若松から大内宿へ
・米沢 鯉の六十里
・出羽屋(でわや)
・山寺観光と山寺御膳と立石寺
・バーニャのパン(Pain Bagnat)
・おりざの森、ふみえはらはん
・三彩館ふじせい
・食道園(しょくどうえん)
・日本酒と、郷土料理と日本酒と。(盛岡にて)
・料亭 東海林(しょうじ)
・酒盃(しゅはい)
・東北地方のうまいもん。
・アル・ケッチァーノ
・知憩軒(ちけいけん)
・蘭(あららぎ)
(おりざの森)
宮城県加美郡加美町字中島南田1-16
0229-67-5091
12月から3月ぐらいまで休み
完全予約制、1日1組限定。
(ふみえはらはん)
宮城県加美郡加美町字中島南田1-16
0229-67-6051
営業時間 11:00〜13:30(完全予約制)
毎週月曜日、1〜3月中旬、農繁期、地域の行事日は休み
完全予約制。
ってか、戦前(もしくは文明開化前)日本のどこにでも存在した家庭の食卓なんだろうけどねぇ。
ここの宿、テレビとかはないのかな?かなり簡素な寝室に見えたから。
非日常の演じ方という意味では、京都にある美山荘などのオーベルジュと通じるところがあるかもしれませんね(泊まったこと、ないから ”かも”で)
名古屋は暑いですよね(笑)
ぱぴぱん気に入っていただけて良かったです^^
これからもよろしくお願いします!
マクロビという言葉はあまり好きではありませんが、言うなればこれが本当のマクロビだと思います。
おっしゃるとおり、古くから日本に普通にあった食事なんですけどね。今がおかしすぎるだけですね。
テレビは大広間にはあったのですが、この空間では逆に見る気が失せました(笑)
どこへいっても、当たり前のように、その土地のものを大切に食す風景が見られるとうれしいなと思います。
とはいえなかなか自分では理想的にはいかないのが日常なのですか。。。
この記事とお写真で、こちらのお宿のとても柔らかな、温かい気持ちが伝わってきました。
こういうお宿があると知ることができて、とても幸せな気持ちになりました。
ご紹介ありがとうございます。
ぜひいつか訪れてみたいです。
コメントありがとうございます。
しつこいようですが、僕も「マクロビ」と言う言葉は嫌いです。
本来日本に(その地方に)あるべき食事をすることがその地方に方には最も適しているとうだけですもんね。
それは別としてもここはとてもいい宿でした。
「当たり前の食卓」が見られなくなった現代の日本では貴重な食事なのかもしれませんね。異国の料理もいいですが、まずは日本の風土、料理を知ることも大切だと思います。