2011年08月26日

食品表示の上手な読み方。〜カロリーオフの誘惑と特保への懐疑。


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今回は食品の原材料表示や規定について書いてみたいと思います。
以前に読者の方からも詳しく知りたいということがありましたので、まとめてみました。





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まずはじめに、例えばこんな原材料表示があったとしていくつかポイントを見ていきましょう。

・原材料表示の免除
まずこの規定についてです。
原材料表示は基本的には使っているものすべてを表記する必要がありますが、ある一定条件を満たしている場合、その表示が免除される場合があります。
それが以下の場合、

@栄養強化のために使用された場合
(例)ビタミンC(アルコルビン酸)を酸化防止目的でなく、栄養強化のために使用された場合。
ちなみに、話はそれるが、上のイラストでは酸化防止剤として使用されているため、その用途と物質名を表記しなければいけない。これは発色剤と着色料も同様。

A加工助剤として用いられた場合
加工助剤とは食品加工の際に使用される添加物。しかし最終的にその食品から取り除かれるか、もしくは残留量がごくわずかである時表示が免除される。
(例)みかんの缶詰を作る時、皮を溶かすための塩酸と水酸化ナトリウムは表示しなくて良い。
これは塩酸、および水酸化ナトリウムは水で流されると同時にお互いが中和することから。
また話はそれるが、僕もみかんの缶詰を作ったことがある。
たとえ自分が作った物でも、塩酸と水酸化ナトリウム漬けにされた工程を思いっきり見た後ではちょっと食べる気になれなかったが(笑)

Bキャリーオーバー
(例)せんべいを焼く際に使われたしょうゆに含まれる添加物は表示しなくて良い。
これは簡単に言うと、食品を加工する際に使用された別の食品に含まれる添加物は表示の義務が無いということ。
上のイラストで言うと赤下線部のしょうゆやケチャップがそれに当たります。
つまり、たとえ無添加として売っている商品でもキャリーオーバーまで確認して完全に無添加であることはほぼ皆無である。
無添加と呼ばれる大半の商品にはおそらく添加物が含まれているでしょう。




・一括名表示
原材料は基本的にすべてを表記する必要がありますが、この規定はある特定の用途で使用する添加物について一括名での表示を認めていると言うものです。
その一例が上のイラストの赤下線部にある調味料(アミノ酸等)である。
個人的にこの表記が可能な点はやや問題であると感じている。
アミノ酸の代表的な物質はグルタミン酸ナトリウムであるが、グルタミン酸ナトリウムではなく、「アミノ酸」と表記するだけで毒々しさが無くなる。
そこで、多くの企業は喜んでアミノ酸やその他の化学調味料をアミノ酸等と表記して売るのだ。
化学調味料入れたい放題である。
ちなみに僕は化学調味料をうまみ調味料と呼ぶのは大嫌い。あんなもの工業的に作られた薬品なんだし、いかにも真っ当そうなうまみ調味料と呼ぶにはすごく抵抗がある。
さらに余談ですが、某化学調味料がやたらと「サトウキビを原料にして作りました」ということをアピールしているが、あれもかなりうまい手口だなと思う。
あれだとサトウキビから化学調味料を搾っています、天然の成分ですというニュアンスに取れてしまうが実際はもちろんそんなことは無い。
実際は人工的に作られたグルタミン酸の産生能がある細菌をサトウキビから抽出した糖分(エサ)や種々のビタミン、無機質、薬品が含まれる培養液の中での発酵によりグルタミン酸が作られると言うもの。
繰り返しますが、間違ってもサトウキビから抽出した物ではない。
もう誇大広告と言っても差し支えないレベル。




・バラ売り食品への表示
それ以外の場合として、バラ売りの商品について。
バラ売りの商品に関しては基本的に原材料表示の義務が無い。
つまりどんな物を使っていても、そしていくら添加物を使用していようと、上のイラストのような原材料表示をする必要は無いのだ。
スーパーなどでよく切り身になって売っているバラ売りの味付け魚とか・・・成分表示、無いですよね。
つまりそういうことなんです。
ただし、バラ売りであっても防かび剤と甘味料については表示義務が存在する。
スーパーなんかでバラ売りの輸入柑橘類なんかに防かび剤(チアベンダゾール、イマザリル、オルトフェニルフェノールとか)の表示がしてあるのを見たことがある方は多いのではないでしょうか。






さて、ここからは原材料表示以外の食品表示のカラクリをいくつか説明したいと思います。
まずはタイトルでも触れた
・「強調表示」についてです。

強調表示とはある一定の基準を満たした食品に対し、「〜たっぷり」「〜控えめ」「〜オフ」などの表示が出来る制度のことです。
その中でも代表的なものとして「カロリーオフ」「カロリーゼロ」があります。
カロリーオフについては食品100g中(飲み物の場合100ml)のエネルギーが40kcal未満(飲み物の場合20kcal未満)である場合に表記可能になる。
そしてカロリーゼロについては食品100g中(飲み物の場合100ml)のエネルギーが5kcal未満である場合に表記可能になる。

つまり勘違いしてはいけないのは、カロリーオフの食品は決してカロリーが無いわけでは無いということ。
カロリーオフのジュースをペットボトル1本飲めば場合によっては100kcal近く(大きいバナナ1本分)あってもまったくおかしく無いということ。
オフの表示などには気をつけましょう。





そして最後にもう一つ。
近年は健康への注目も無駄に高まっており、食品の中でも特に栄養機能食品、特定保健用食品(特保)などがよく取り沙汰されることがある。

この二つは共に食品であるが、その性質は大きく異なることを知っておいた方が良い。
まず、「栄養機能食品」は国が決めた規格や基準を満たせば表示が可能である。(規格基準型)
例えば一定の基準以上のカルシウムが含まれる食品に、栄養機能食品と表示することは、特別な許可が必要なくても可能である。
一方、「特定保健用食品」個別許可型と呼ばれ、国が特定の食品に対し個別に許可を下すことでしか表示することが出来ない。
しかも、許可にはある基準を満たすだけでなく、その食品が謳う効果が科学的に実証されていなければいけない。つまり、厳しい審査を乗り越えた「信頼」があるのである。
しかし、僕はその「信頼」こそが問題であると考えている。
特定保健用食品には様々あるが、その多くが「〜が気になる方に」「〜が高めの方に」という表記をされていると言えば気付く方も多いのではないでしょうか。
ただし、これはあくまで「食品」であって、治癒効果は無く、治癒効果を謳うことも出来ない。
つまり「血圧が下がります」や「体脂肪を減らします」などの表記は治癒効果を謳っているため、食品に表記すると、薬事法違反となってしまう。
そもそも特定保健用食品を使用したところで、劇的に効果があるものなどあるはずが無い。
それ以上に僕は悪影響の方が大きいと思っている。
「体脂肪が気になる方に」という油をたくさん摂取するために、揚げ物をたくさん食べるようにするなど、現状より悪化してしまうこと確実のウソのような話も冗談抜きで本当によく聞く。
食品はあくまで食品であり、薬ではない。ということを覚えておいて欲しい。
もし劇的な効果があるようなものが存在するとしたら、それは薬である。
繰り返すが、食品で健康に劇的に効果があるものなど絶対に存在しません。それでもコラーゲンとか信じちゃう人やオリーブオイル信者はこちらの記事こちらの記事も読んでみてね。


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posted by 1031 at 23:50| Comment(14) | TrackBack(0) | 栄養学など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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