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まだまだ京都の記事は続きます(笑)
ついに念願の嘯月に行ってきました。
日本の和菓子界では最も有名なお店の一つ。特に繊細なきんとんが有名。
上生菓子は完全予約制なので前日までに予約の必要がある。
よって販売スペースは受け渡しができるだけの広さしかない。
予約時間に合わせて作っていただけるため、出来立てを購入することが可能。
実際この日は30分程度早くついてしまったため、まだ出来上がっていなかった。
もう違う・・・、見た目からしてレベルが全然違う。
栗きんとん(450円)
きんとんは見るからにごくごく繊細。舌触りも繊細の一言に尽きる。
水分が多めの生地ながら、変な水っぽさは一切と言っていいほど感じない。
味わいも素晴らしく、栗よりも栗です。
おそらく栗だけでなく、白あんが合わせてあるようなのだが、それが栗の味わいをうまく引き出す方向だけに働き、全く邪魔していない。
アリキャンテがピスタチオとホワイトチョコでピスタチオの味を引き出すように、栗の味を十二分に引き出せているように思えました。
技術でも味でも、今までに食べた中でも確実に最高レベルのきんとん。
中津川や恵那あたりで有名ないわゆる「栗きんとん」と目指すところは違うと思いますが、申し訳ないけどここのを食べてしまったら今まで食べてきた栗きんとんがすべて色褪せてしまいました。
これで450円と言うのは「妥当」ではありません、「安い」です。
どれだけ褒めても褒め足りない。
交錦(380円)
(粗相をしてきんとんをちょっと潰してしまった・・・。)
こちらも惚れ惚れするほど繊細なきんとん。薯蕷きんとんだと思うが、ねっとりしているが全くもってしつこさは無い。
こちらも水分が多めだと感じるが、完成度が高く、変な水っぽさを全く感じさせない。
このあたりが変に水っぽい花桔梗とは違う。
中は粒あんで、程よい力強さがまたきんとんの繊細さとのコントラストでとても印象的。
めちゃくちゃうまい・・・こりゃたまらん。
下染(380円)
紅葉の前のうっすら黄色がかった様子を表現したお菓子。
こなし製で、中はこしあん。
こなしはあんに小麦粉を交ぜたような生地で、きんとんにくらべるとちょっと野暮ったいと思っていたが、これは全然違った。
こなし特有の食感があるが、滑らかさも全く失われていない。
香りも良く、洗練され切ったこしあんとの相性もいい。
現段階では今まで食べたこなしの中で一番うまい。
とんでもないレベルの上生菓子でした。
電話予約の時の対応からいいお店だというのが伝わってきた。京都の老舗と言うことで電話をかける前はちょっとビビっていたのだが、びっくりするくらい丁寧に教えていただけました。接客も素晴らしかった。(名古屋の某有名店は接客がひどかった。)
さて、今回食べたきんとん、こなしのうまさはもう別格。質とかかっている手間を考えると値段も割安感がありました。
それと同時に福文のレベルの高さが改めて感じられました。福文は石川県が全国に誇れる数少ない名店です。
近ければ毎週でも食べたいくらいうまかった。少なくとも季節ごとには訪問したいお店です。
上生菓子好きならここのためだけに京都へ行っても満足できると思います。
「完璧」という言葉がこれほどしっくり来る和菓子屋は他に無いです。
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嘯月その1の記事はこちら(秋〜晩秋のお菓子)
嘯月その2の記事はこちら(晩秋〜初冬のお菓子)
嘯月その3の記事はこちら(初夏のお菓子)
嘯月その4の記事はこちら(晩夏のお菓子)
京都府京都市北区紫野上柳町6
075-491-2464
営業時間 9:00〜17:00
日曜、祝日休