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東海市にある日本茶の専門店、道中庵(どうちゅうあん)に行ってきました。
余談だが、僕は丸八製茶場のほうじ茶が好きで良く飲んでいます。おいしいのでオススメ。
お店はカウンターとテーブルを含めても10席しかない小さな空間。静かだが、変に緊張させるような感じではない。
店主の強いこだわりが見られるメニュー。
例えば煎茶なら同じ茶葉で温度を変えて三杯の異なる味わいのお茶を味わわせてくれるらしい。
もちろんこだわりすぎて変な方向に行っている感は全く無い。
メニューが非常にたくさんあって迷ったが、煎茶 上(800円)をいただくことにした。
ちなみにすべてのお茶に生菓子がついてくる。
煎茶 一杯目(36℃)
小さな器にごく少量のお茶を入れて供される。
低温で出しているので渋みがほとんど無く、ものすごく甘く、強いうまみがある。
非常に強いので少量で満足できる。
店主いわく、こういうお茶は「舌に乗せて楽しむ」ものらしい。
煎茶 二杯目(38℃)
一杯目と比べて明らかに味が変わった。若干渋みが感じられたが、いまだに強い甘みとうまみが感じられる。
器も一杯ごとに変えていただける。こういうのも趣があっていいですねぇ。
生菓子は8種類ほどあったと思う。見本を見せていただき、そこから選ぶ。
僕は写真上の栗きんとん(+100円)を食べました。
確かこの栗きんとんともう一種類は店主自ら作っているとのことでした。
生菓子は「洗練」とまではいかないが、丁寧でおいしかった。
煎茶 三杯目(50℃)
「栗きんとんに合わせて出しました」とのこと。
う〜ん・・・やられました!相性抜群!
やや高温で出しているので甘みよりもキリッとした嫌味の無い渋みが感じられた。
それがこの栗きんとんの味わいを十分すぎるぐらいに引き立てている。
ワインと料理を合わせるように、生菓子にうまくお茶を合わせてくれました。
こちらは同行者の選択した抹茶 上(800円)
ほうじ茶
「こちらは単にサービスで出しているものなので、大したもんじゃありません」とのことだが、香りも味わいもちゃんとあり、おいしかった。
ちなみに、ほうじ茶は香りが出るまで焙じてはいけないらしい。
「ほうじ茶もコーヒーも香りが出るまで加熱している時点で香りが飛んでいるんですよ。液体に香りを移すべきなので、ほうじ茶は焙じるときに香りを出しちゃいけません。そこがうなぎとは違いますね(笑)」
のようなニュアンスのことを話して下さった。うーん納得。
カウンターに座って店主さんのお茶や食に対する考え方や知識をたくさん聞かせていただきました。
帰り際にちゃんとしたお茶が飲めてよかったという旨を伝えると、
「ちゃんとなんてしてませんよ。入れ方は自己流ですから。なんでも思ったことを聞かせてください!お茶は嗜好品ですからおいしければそれでいいんです。これが良いという決まった方法なんてありませんし、お茶って言うのはそれを押し付けて飲ませるものでもありません。」
と言うようなことを話して下さった。
僕がこんなことを言うのは畏れ多いが、
この店主さんとは考え方というか、波長が合う気がした。
たぶん料理を作ったら同じような方向性の料理が出来上がりそう。
これだけ手のかかったお茶とお菓子をこの値段でいただけるのなら非常に満足度は高い。
変な喫茶店やケーキ屋でも、ケーキとコーヒーで1000円ぐらい払わなければいけないことを思うと、なおさらです。
近ければ何度でも通いたくなる、そんな素晴らしいお店でした。
いろんなお茶をもっと味わってみたいです。考えただけでもわくわくする。
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道中庵その1の記事はこちら
道中庵その2の記事はこちら
道中庵その3の記事はこちら
愛知県東海市高横須賀町6-116
0562-32-7575
営業時間 13:00〜21:00
水曜休