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ついに行ってきました、シニフィアンシニフィエ。
実は今回の東京の旅だけで2回訪れた。それだけ気に入ったってこと。まとめてアップします。
このお店は2006年4月にオープンしたばかり。
・・・といってもあの志賀さんが独立しただけの話なんだけど。

棚にパンが置かれてる。
トングで取るんじゃなくて、スタッフの人の説明を聞いてとってもらう仕組み。これ、僕好み。
また、ほとんどのパンはグラム売りで、1枚からでもスライスして買うことができる。
こういうの好きです。さすがSS!
パンの顔も見るからに違う。もうキラキラ光ってる☆
ちなみにこのお店のパンはほとんどが自家製の天然酵母で作られてる。

パン以外にもオリーブオイルやチーズやハチミツ、ジャム、ミネラルウォーター、ワインなど、パンに合わせておいしいものも一緒に提案してるみたい。
店内にはテイスティングコーナーとして、少し席が用意されており、パンを買って食べたり、メニューから選んでいろいろ食べることができる。

禁煙。まぁ当然だけど。

パンを楽しむプレート(1575円)
これにドリンクが付きます。パンはおかわり自由。
※クロワッサン・オ・ルヴァンとパン・オ・ショコラはプレートには含まれません。
ハチミツ、オリーブオイル、マーマレード。チーズはミモレット
パンは、左からバゲット・プラタヌ、パン・オ・ヴァン、サンク・セレアル、奥の左はパン・オ・ノア、右はドイチェ・ヴァイスハイト
<パン・オ・ヴァン>
生地を仕込むための水の替わりに煮詰めた赤ワインを使ってるらしい。濃縮感あふれる奥行きのある味わいの生地です。
中に入ってるのは、いちじく、クランベリー、ピスタチオ、くるみ、アーモンド、などです。生地はほとんどつなぎぐらいの量だけど主張はしっかりあるのでバランス感覚抜群。
このお店の定番ともなっているそう。抜群の存在感を誇る味わい。ここまでくると「パン」ではないかもね。
<サンク・セレアル>
穀物の甘さが強く出てる。ぷちぷちぽろぽろとした食感も面白い。
<パン・オ・ノア>
クルミとピーカンナッツが入ってるが、これらのナッツだけが主張することなく生地にもしっかりとうまみが移っている。それによってこのしっとりとした生地とナッツが完全に一体化し、これ1つで見事なまとまりを見せる。
このパンの「冷めたて」なんてもうほんとにうまくてうまくて・・・。
パンは「焼きたて」より「冷めたて」が一番うまいですよね♪
ちなみにこれは天然酵母で作ってる。
<ドイチェ・ヴァイスハイト>
ライ麦を50%程度使用している。
このパンはライ麦のパン粉も生地に混ぜて焼いたと言ってた。しっとりしてる。
しかし、このパン味がめちゃくちゃ濃厚(もちろんライ麦のね)
今までに味わったことの無いライ麦の香ばしさ、甘さ、酸味。

<クロワッサン・オ・ルヴァン>
天然酵母で作ったクロワッサン。

断面を見ても分かるように、層がしっかりと密にできていて、主張が強い。
バターの香りがすさまじく強い。層はしっとりはらはらしてる。完璧に完成された一品。
VIRON系のクロワッサンかな。いや、これからはSS系と言うことにしよう。

ど真ん中は、ピカン。
左下から時計回りに、クミン入りのバゲット、ニシノカオリのバゲット、パン・オ・ルヴァン、キャトル・ヴァン、パン・ド・ミ、パン・ド・ブラン、パン・ペイザン
<ピカン>
ホールの粒コショウやカシューナッツがたっぷり入っていて、スパイシー。
でもどれ1つとして突出して主張することなく、どれ1つとして無駄なものは無い。しかし鋭角的な鋭い味わいを保ったまま完全に1つのパンとしてまとまってる。
ちなみにこれは天然酵母を使ってる。
<クミン入りのバゲット>
クミンの香りが面白い。これ非売品です♪
<ニシノカオリのバゲット>
ニシノカオリは小麦の種類で、これも非売品です♪
<キャトル・ヴァン>
アマニをたっぷり使ってるらしい。
健康志向のパンだそうだ。
まぁ僕はパンに健康は求めないので、不健康なパンでもうまければそれでいいのです。
これは、うまいけどね。
ちなみに能書きをたれておくと、アマニの脂肪酸の組成はα-リノレン酸が多い。
α-リノレン酸は人間にはなくてはならない必須脂肪酸。ω3系(n-3系)脂肪酸といわれる血液さらさらするってやるですね。
ちなみにα-リノレン酸の含有量が多いものとしては、エゴマ、菜種、大豆など。
<パン・オ・ルヴァン>
心地よい酸味としっとりしたクラムが印象的。
どんな力強い料理にも負けることは無いだろう。
<パン・ド・ミ>
天然酵母で発酵させているので(まぁここのパンはほとんどそうなのだが)、生地がしっかりしたヒキと口どけの良さを合わせ持ってる。
無駄な味付けは一切無い、卵やバターや油脂類はもとより、糖分さえもほとんど含まれてない。
なんでも洗練されればされるほど排除する方向に向かうからね。
<パン・ド・ブラン>
これうまい!めちゃくちゃうまい。
ガツンと香ばしさが感じられ、なおかつ穀物の甘さが強く感じられる。
ローストした発芽ライフレークというものが入ってるらしい。

左下から時計回りに、パン・オ・ヴァン、パン・ペイザン、スペルト・ルヴァン、パン・オ・ノアゼット、パン・オ・セーグル
<スペルト・ルヴァン>
このルヴァンはスペルト小麦(古代小麦)で作ったルヴァン。
普通のルヴァンとはだいぶ印象が違い、水分をたっぷり抱き込んだ弾力の強いクラムが印象的。
<パン・オ・ノアゼット>
ノアゼット(ヘーゼルナッツ)が入ってるんだろうね。
香ばしさとナッツの風味はあったが実は良く分からなかった。
<パン・オ・セーグル>
少し酸味がある。ライ麦の香りが強くてうまい。まさにセーグルって感じ。

下から時計回りに、パン・オ・ヴァン、パン・コンプレ、パン・ペイザン、パン・ド・ミ、パン・ド・ブラン
<パン・コンプレ>
これは全粒粉を使ってる。健康志向のパンだね。
香ばしさや食感もいい。素直にうまいと思える。
<パン・ペイザン>
もう言葉では表せないくらいにうまい・・・。
クラムは水分たっぷりで、小麦の甘さと香りが口の中いっぱいに広がる・・・♪
そして、ごく薄めのクラストも決しておまけじゃないのがこのパンのすごいところ。
クラムではみずみずしさに圧倒され、存在が薄れていた小麦を焼いた時に生じる香ばしさや、うまみの凝縮具合がクラストではダイレクトに感じることができる。
ほんとにうまい・・・・、圧倒的な存在感だ。
このパンは大きく焼くことでこのパンを最大限においしく味わえると考えたのだろう、でっかい塊をグラム売りで買うことができる。
卑怯だ。このパン卑怯なくらいうまい。
ちなみにこのパンは国産小麦100%で作ってるそう。

こんな美しいクラム見たこと無い。
力強い生命力すら感じさせる。

パン・オ・ショコラ、手前はポアチャ、右はシミット
ポアチャとシミットはトルコのパンで、この日トルコ大使館から特別にオーダーが入ったらしく、普段は焼くことは無いそう。
スタッフの人もこのパンのイースト臭さには違和感を覚えたそうだ。
まぁイーストたっぷりのパンですら主張の強いうまいパンにしてしまうあたり志賀さんのパンはレベルが違いすぎる。
<パン・オ・ショコラ>
しっかりと層ができてて、
「ざざざざぁ〜」と歯が食い込む食感が素晴らしい。チョコレートはヴァローナ社のもの。
バターたっぷり、チョコレートたっぷり。

左はゴマ付きのシミット、真ん中奥はドイチェ・ヴァイスハイト、手前はフィグ・エ・フィグ、右は何度か出てるパン・ペイザン
<フィグ・エ・フィグ>
これは2種類のイチジクとヘーゼルナッツを使っているようだ。生地も完全にイチジクの香りになっていて、完全にまとまってる。
その中にヘーゼルナッツの食感があっていい感じ。
それぞれの素材の分量もぴったりで、生地が主張しすぎることもイチジクが主張しるぎることも、ヘーゼルナッツが主張しるぎることも無い。

手前はロゼッタ。右はパネトーネ
<ロゼッタ>
これはこのお店にしてはかなりソフトなパン。
中が空洞になってるのがこのパンの特徴。
そういえば京都のFlip Up!にもあったなぁ。
<パネトーネ>
これはこのお店にしてはかなりリッチな配合のパン。

バゲット3種類
左からバゲット・ドゥ・ジュール、アン・プ、バゲット・プラタヌ

<バゲット・プラタヌ>
「非の打ち所が無い」とはこのバゲットのことを言うんです。
気泡も完璧。弾力、歯切れの良さ、クラストのバリバリ具合と香り。
そしてなんともいえないこの甘さ!
もうこれ、ほんのり甘いとかじゃなく、はっきりと甘い!
それに噛めば噛むほど無限大に膨らむこの複雑なうまみ!!
もう他店のバゲットを完全に凌駕してる。
これを食べてしまうとどのお店のバゲットにも魅力を感じなくなるのでご注意!笑
僕は間違いなくこのバゲットが今までで1番好きです。

<バゲット・ドゥ・ジュール>
ザクザクッとした割と軽めな感じのバゲット。多少酸味もあるような気もする。クラムの弾力も素晴らしい。あぁ、うまい。
プラタヌほど複雑で深い味わいじゃないけど、軽めでの食感はまたこれはこれでうまい。

<アン・プ>
このバゲットはナントカっていう風味が強すぎる特殊な小麦を使ってるらしく、これだけでパンを焼いてしまうと非常にクセが強くなってしまうらしい。
そのため、甘さで無くあくまで中和させる目的で少量ハチミツを加えてるそうだ。
確かに酸味があって雑味もあるような複雑な味わいがあったがこれはこれでかなり好き。
ハチミツの甘さはほとんど感じない。
このバゲットはクラストよりもクラムに複雑な味わいを感じる。
プラタヌとはまた目指すところがぜんぜん違う。
でも完璧に完成されてる。
今回食べたパン。特に僕が気に入ったものは太字にしてあります。
でもこのお店のパンはどれもうまいです。
バゲット・プラタヌ
アン・プ
バゲット・ドゥ・ジュール
クロワッサン・オ・ルヴァン
パン・コンプレ
パン・ペイザン
パン・オ・ショコラ
パン・オ・ヴァン
パン・オ・ノア
パン・オ・セーグル
パン・ド・ミ
パン・ド・ブラン
パン・オ・ルヴァン
スペルト・ルヴァン
ドイチェ・ヴァイスハイト
サンク・セレアル
キャトル・ヴァン
ピカン
フィグ・エ・フィグ
パネトーネ
ロゼッタ
(ニシノカオリのバゲット)
(クミン入りバゲット)
(シミット)
(ポアチャ)
難しい名前のパンが多いけど、まったく心配しなくていいです。
スタッフの人はどのパンのことを聞いても詳細まで完璧に答えてくれる。
スタッフもまとまりがあって活き活きしてるのが伝わってくる。
パンの味とともにサービスも完璧だった。
まさに完璧なるうまさでした。
全体的に見てこれ以上好きなパン屋はないかもしれない。
っていうか、純粋にパンの味、完成度だけを見たとしてもSignifiant signifieを差し置いてこの上を行くパン屋は存在しない。
うますぎて放心状態になっちゃった。
ごちそうさまでした!
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